海棲昆虫。

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俵万智【短歌のレシピ】に学ぶ初心者向け短歌テクニックまとめてみた

今回は短歌のテクニックや上達法について語っていきたいと思います。

 

しかし、当の筆者も短歌の勉強を始めてから三ヶ月も経っていない素人なので、今回は俵万智さんの著作の【短歌のレシピ】という本を参考にしていきます。

 

【短歌のレシピ】には、いわば短歌の調理法や調理テクニックが満載です。

 

なので、今回のブログは、俵万智さんの本を参考に短歌の上達法をまとめていき、読者の方はもちろん、素人の筆者も記事をまとめることによって、短歌をより理解していく、という短歌初心者向けのブログとなっております。

 

こちらが今回紹介するテクニック

  1. 比喩の出し方に気をつける 

  2. くどすぎてはダメ

  3. 短歌は理屈じゃない

  4. 倒置法の利点

 

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 1.比喩の出し方に気をつける

まず、短歌において比喩は、うまくいけばそれだけで素晴らしい一首を成立させるものです。
なので、いい比喩を思いついたら、できるだけ丁寧に、それを生かせるかが肝です。
比喩以外の言葉は、全てその比喩が効果的に、生き生きと見えるように、それだけを考えて奉仕させる、そのぐらいの意気込みが必要です。
さらに、比喩には直喩と暗喩がある。
直喩は、「太陽のような人」「月のような心」
暗喩は、「鋼の精神」 「月の心」
となります。
すると、暗喩の方が、「ような」を取り除くことになるので、三文字節約できる。
さらに、暗喩の方が強く言い切ることも可能です。

 

 

 2.くどすぎてはダメ

これは、筆者が【短歌のレシピ】を読んで、一番重要かつ、気をつけなければならないと、思った箇所です。

 

短歌では、感じたこと、思ったことを的確に伝えることは大切だけど、言い過ぎてしまうと逆効果になることがある。
「そこまで言われなくても、じゅうぶんわかるけど」
「はいはい、そうだったんですね、そうだったんですね。ごちそうさま」
こんな感想しか残らないことになります。

 

つまり、だめ押しは、言葉足らずと同じくらいマイナスな表現だ、ということです。

 

例えば、「夕焼けにあなたと歩いた幸せは桜を見ればふと思い出す」という歌があったします。
すると、上の句の最後の「幸せ」という部分は言わなくても、「夕焼けにあなたと歩いた」で幸せは十分伝わるかと思います。
なので、「幸せ」という語は、その状況をただ説明しているに過ぎず、言わずもがななのです。蛇足なのです。
筆者が個人的に感じたのは、俳句にしろ、短歌にしろ、言わずもがなな語は省かなければならないということです。(リフレインなどの技法は除く)

 

 3.短歌は理屈じゃない

「こうだから、こうなった」「こうなので、こうなんです」というような理屈を、一首のなかで展開されると、読者は「ああそうなんですか」としか思えず、それ以上、その歌の世界に入り込むことが難しい。

 

これは、上で書いた「くどすぎてはダメ」にも繋がることかと思います。
なので、一首のなかで、「のに」「だから」「よって」などの助詞は組み込んではいけないということですね。(短歌に、『よって』という助詞はあまり使わないかと思いますが)

 

説明的になってしまうと、読者が想像を広げられなくなってしまいます。

 

 4.倒置法の利点

最後に倒置法の利点ですが、これは比較的簡単なテクニックかと思います。

 

まず、倒置法についてですが、普通の語順なら「青い空は美しい」という文を、「美しい、青い空は」とひっくり返すテクニックです。

 

なので、まず一度、短歌が出来たら、これが本当に一番良い語順なのかということを一度確認します。その次に、倒置法を試してみます。しかし、倒置法は全部が全部、倒置法をしてもいいというものでもないので、気をつけないと逆効果になってしまいます。
 

 

四つほどテクニックを紹介しましたが、【短歌のレシピ】には、まだここでは紹介していない短歌レシピがあるので、また機会があったら、紹介できたらなと思います。

 

もちろん、俵万智さんの文章を引用した所も何箇所かありますが、基本は筆者の文章なので、わかりずらかった方は、本を購入するのをオススメします。

 

したに、Amazonのリンクを貼っておきますね〜。